机上の理論にとどまらず、現場で成果を生み出す戦略コンサルティングを強みとする株式会社SOLXIA。
代表の山本浩之氏は、繊維専門商社での実務経験を経て、2014年に輸入EC事業で独立しました。
自ら事業を運営してきた経験を基盤に、戦略立案から実行までを伴走する支援を行っています。
本記事では、山本氏が大切にする戦略の考え方と、戦略コンサルティングと輸入ECの二軸事業について伺いました。
社名「SOLXIA(ソルキア)」に込めた思い

記者:畑中
まず社名の由来を教えてください!
山本氏
SOLXIAは既存の言葉ではなく、自分でつくった名称です。
Solution(解決)のSOLを取り、XIAはケアする、広げるといった意味合いがあるらしくて、その2つを合わせてSOLXIAにしました。
記者:畑中
課題解決だけでなく、広げるという意味も入っているのですね。
山本氏
そうですね。目の前の課題を解決するだけで終わらず、クライアントの可能性を広げたいと思っています。ソリューションの面から支えつつ、可能性を広げるところまで含めて付けた社名です。
今では正直、少し覚えづらい社名になってしまいましたが…笑
当時の思いは今も変わっていません。
「コンサル事業」と「輸入総代理ECモデル」を始めたきっかけ
記者:畑中
なぜコンサルティング事業や輸入総代理ECモデルを立ち上げようと考えたのでしょうか。
山本氏
事業自体は現在12年目で、2014年に会社を辞めて独立しました。当時は副業もしていなかった状況です。
前職が繊維の専門商社だったので、洋服や繊維商材、輸入の貿易など物流といった部分には知見があったんです。
せっかくならこれまでの経験を活かせる仕事がしたいと思い、考えた末に行き着いたのが、ECと海外から商品を仕入れて販売するビジネスでした。
記者:畑中
前職での経験が、そのまま現在のビジネスにつながっていたんですね。
山本氏
本業で長く携わってきた分野だったので、個人で始めてもトラブル対応はある程度できるという感覚がありました。経験のある領域ですし、仮に未経験の部分が出てきても、専門家に頼れる環境がある。そうした点で、多少の優位性はあると感じていました。
最初はそれほど構えずに始めたのが正直なところです。ECを続けるなかで広告運用や集客、商品の見せ方などを実践しながら学び、試行錯誤を重ねて知識を積み上げていきました。
記者:畑中
実践を重ねるなかで、ノウハウが少しずつ蓄積されていった流れなんですね。
山本氏
ECをやっていると、Amazonの広告やWeb広告などの相談も増えてきます。そこからコンサルティングが少しずつ広がっていきました。
経験を重ねるうちに、EC運営だけでなく、より上流のマーケティングや経営に近い領域で支援したいと考えるようになりました。
2020年に法人化したタイミングで、歯科医院さんから相談をいただいたのも大きかったです。
記者:畑中
法人化を機に、BtoB寄りの相談が増えたイメージでしょうか。
山本氏
そうですね。BtoBも本格的にやっていきたい思いがあったので、個人ではなく株式会社として進めることにしました。
創業期の壁と事業を続けることで得た信頼
記者:畑中
創業から10年以上のなかで、大きな壁もあったと思います。どのように乗り越えてきたのでしょうか。
山本氏
多くの方が感じていると思いますが、一人で事業をしていると、良い結果も悪い結果もすべて自分に返ってきます。
創業当初は、仕事がなかなか取れず、実績もないので新しいお客様を獲得するのに苦戦していました。コンサルは無形サービスなので、実績や人柄だけでも信頼は得られず、バランスが難しかったです。
ただ、自分で事業を始めて今も続けている事実そのものが、説得力や信頼につながると年々実感しています。最大の打開策は、事業を続けてきたことだと思います。
記者:畑中
続けてきたという事実そのものが、大きな価値になっているんですね。
「机上の理論ではなく、現場で通用する実行力」にこだわる理由
記者:畑中
机上の理論ではなく現場で通用する実行力にこだわるというメッセージが印象的でした。背景にはどのような体験があったのでしょうか?
山本氏
自分の軸になっているのは「これまでの経験」だと思っています。
コンサルは大手ファームや外資の戦略コンサルの方々と同じ土俵で比べられる世界で、肩書や経歴で勝負するのは違うと感じました。
一方で、自分自身で事業をやっているコンサルタントは多くないと思っています。私は身銭を切って現場で試行錯誤しているので、その実体験が最大の価値だと考えています。
記者:畑中
事業者としての実体験があるからこそ、提案にも深みが出るわけですね。
山本氏
フレームワークや理論も重要ですが、現場で実践している点を重視しています。
「自分も事業者です」と言える状態で、経験ベースで語れることを大事にしたいです。
コンサルティングで大事にしているスタンス
記者:畑中
戦略コンサルティングを行ううえで、特に大事にしていることは何でしょうか?
山本氏
まずは、対等な関係を大事にしています。パートナーでいたい感覚です。
先生のような立場で上から助言するイメージは、個人的には好きではありません。
お互いに上下なく、横一線で手を取り合いながら一緒に良くしていく。そのスタンスを大切にしています。
記者:畑中
実際、山本様とお話していても自然体で、クライアントの方も安心して相談できるのだろうなと感じました。
山本氏
ありがとうございます。
専門家の立場だと答えを出しがちです。
確かに「こうした方がいい」というアドバイスは、時には的を射ています。
ただ、コンサルタントはどうしても自分の得意分野に引き込みがちで、私自身も過去にはそうした傾向があったと反省しています。
でも、答えはクライアントのなかにあるはずです。例えば、畑中さんの仕事なら、畑中さんがどうしたいかが大事で、僕のなかに答えがあるわけではありません。
クライアントが事業拡大したいなら拡大路線の戦略を一緒に考えますし、手離れよく引退したいなら前提が変わるので戦略も変わります。
記者:畑中
本質的なゴールを一緒に探るところから始めるわけですね。
山本氏
そうですね。私が特に大事にしているポイントです。
SOLXIAの戦略コンサルが力を発揮する企業の共通点
記者:畑中
SOLXIAの戦略コンサルは、どのような企業に効果的だとお考えでしょうか。
山本氏
今の時代、特にフリーランスの方も含めて優秀な人がたくさんいます。
ひとつの分野を3年、長くても5年突き詰めればスペシャリストになれると思います。AIも発達しているので、場合によってはもっと短いかもしれません。
ただ、もう一段二段上の視点から全体を見られる人になるには時間がかかります。
記者:畑中
社内に全体を俯瞰できる人がいないケースは多そうですね。
山本氏
大企業にはいると思いますが、中小企業や歯科医院・クリニックでは、規模が大きくない限りほとんどいないのが現実だと思います。
院長や社長はいても、それをどう個別施策に落とすかを考えられる人材が抜け落ちているケースが多いです。そこを支える存在でありたいです。
記者:畑中
経営者の右腕として並走するイメージですね。
輸入総代理ECモデルとは?

記者:畑中
輸入総代理ECモデルについて、流れを簡潔に教えてください!
山本氏
ECは、最初はいわゆる輸入製品の転売から始まりました。価格差が取れるものを海外から仕入れて売るというやり方です。
初動としては数字を残せたのですが「これをずっと仕事として続けていくのは違うな」という思いは、当初から強くありました。
資産性のあるモデルを探して出会ったのが、輸入総代理ECです。
日本未上陸で売れそうな商品をリサーチしてメーカーと商談し、独占契約を取ります。
クラウドファンディングでテストマーケティングをして、反応が良ければShopifyなどで自社ECをつくって販売します。
販売を続けることもできますし、人気のある状態まで育てて事業売却も可能です。出口まで見据えた資産性の高いモデルだと思っています。
クライアントからよくある悩み・課題
記者:畑中
相談段階で、クライアントの方から特によく聞く課題やお悩みには、どのようなものがあるでしょうか?
山本氏
一番多いのは、戦略という土台が抜け落ちている状態です。
土台があいまいなまま、広告、YouTube、Instagramなど枝葉の施策だけが先行しているケースが多いです。
本当に今やるべきことはそこなのか、優先順位がずれていると感じる場面がよくあります。
記者:畑中
やりたいことが先に立って、整理が追いついていない状態ですね。
山本氏
クライアントは自分のビジネスの当事者なので、どうしても灯台下暗しになりがちです。最初に出てくる施策の話は、いい意味で真に受けすぎないようにしています。
本当の悩みはどこにあるのかを探ることを大事にしています。
印象的な成功事例①:自費診療100%の歯科医院で売上2.3倍
記者:畑中
戦略コンサルティングのなかで、特に印象に残っている成功事例を教えてください!
山本氏
今も支援を続けている歯科医院の事例が、非常に象徴的だと思っています。
その医院は保険診療を一切行わず、自費診療100%。インプラントやホワイトニングだけでなく、虫歯治療も含めてすべて自費という、かなり特殊なモデルです。
この医院では、新規患者による年間売上が2年間で約2.3倍になっています。
同じ条件での成功事例がほとんどなかったため、なぜこの医院が選ばれているのかを徹底的に掘り下げました。患者層や治療方針、医院の雰囲気などを分析し「自費でも通いたい理由」を言語化したことが、大きな成果につながったと考えています。
記者:畑中
実績や前例が少ない状況だからこそ、選ばれる理由の整理と言語化がポイントになったんですね。
印象的な成功事例②:6ヶ月で事業売却益1,400万円を生み出す
記者:畑中
輸入ECの導入支援で印象に残っている事例を教えてください!
山本氏
2022年から自社で始め、2023年から他社への導入支援を進めました。本格稼働は2024年からで、現時点で累計52社に導入いただいています。
インパクトが大きい例だと独占契約締結後、自社EC販売を開始して6ヶ月目に事業売却したケースがあります。
売却益が1,400万円で、6ヶ月間の自社ECの営業利益が約600万円でした。合計で2,000万円以上の手残り利益になりました。
物販事業で、これだけのスピード感と規模感の成果を出せたのは、非常にインパクトのある事例だと思います。
SOLXIAならではの強み
記者:畑中
コンサルティング会社として、SOLXIAならではの強みはどのあたりにあるとお考えでしょうか?
山本氏
経営に比較的近いレイヤーで事業戦略を一緒に考えられる点です。
SEO、広告、SNSなどの専門家は担当領域が決まっていて、分野外の提案はしにくいです。
一方でSOLXIAは、単発施策ではなく、何を目指し、どの順番で進めるべきかという上流設計から支援しています。
自社事業を通じて、戦略立案、Webやデジタルマーケティングを一通り実践してきました。
実体験があるからこそ、経営目線と専門家目線の両方を踏まえ、リスクを見極めながらフラットに相談できることが、SOLXIAの強みだと考えています。
歯科医院コンサルティングに注力していく理由
記者:畑中
なぜ歯科医院に注力することにしたのでしょうか?
山本氏
きっかけはご縁だと感じています。
クライアント支援先でお世話になっている社労士の先生がいて、その方のつながりで医療・歯科に特化したプロジェクトチームにお声をかけてもらいました。
自分としても、コンサルタントとして幅広い業種の支援先を持ちつつ、どこか専門性に特化したいという気持ちもありました。同業界を続けて支援することで経験値が積み上がり、提供価値も上がります。
振り返ると、一番長く関わっているのも歯科医院です。今後は歯科医院・クリニックなど、特に自費診療領域での経営支援をより強化していきたいと考えています。
歯科医院で多く見られる経営上の課題
記者:畑中
歯科医院の経営者が抱えている悩みには、どのようなものがあるでしょうか?
山本氏
一番多いのは「想いやビジョンはあるけれど、それをどう形にしていいかわからない」「戦略を考えられる人がいない」という悩みです。
歯科医師の方々は経営や戦略のプロではありません。経営に関することはどうしても診療が忙しく、後回しになったり、事務長や税理士さんに任せきりとなりがちです。
任せるのは良いことですが、丸投げしてはいけない部分もあります。
記者:畑中
このような課題をどう補っていくのでしょうか。
山本氏
各業者と別々に打ち合わせをすると時間が足りません。そこで院長や事務長、税理士さんなど、経営に近いパートナーとの打ち合わせには私も同席する形を取りつつ、財務戦略と経営戦略が連動するよう努めています。
これまでの経営会議は、融資やキャッシュフローなど、数字の話だけで終わるケースが多かったように感じます。もちろん重要な指標ですが、財務数値をどのように戦略や施策へ反映させるかまで踏み込めていない場合が少なくありません。
経営会議に私が入ることで「現状の数字」と「今後の戦略」「具体的な施策」を一本の線でつなげる役割を担っているイメージです。
歯科医院からの反応と変化
記者:畑中
歯科医院への支援後、クライアントからの反応について教えてください!
山本氏
一番わかりやすいのは、「売上・利益が伸びた」という部分です。数字は共通の指標になりますので、感謝の言葉をいただいています。
また、売上と同じくらい喜んでいただけるのが「今の状況が見えるようになった」「点と点が線でつながった」という声です。
今までも各業者から説明は受けていたものの、専門用語も多く、先生方は完全に理解できていないこともありました。
そこに私が第三者として間に入って、難しい言葉や数字を噛み砕いて説明することで、施策の意味が共有しやすくなります。
SOLXIAの今後の事業展開
記者:畑中
これからの事業展開として、特に注力していきたいことは何でしょうか?
山本氏
「新しい事業をどんどん増やす」というよりは、今掲げている二軸、戦略コンサルティングと輸入総代理ECモデルを磨いていきたいと考えています。
戦略コンサルティングに関しては「戦略の重要性」がまだ十分に伝わっていない業界も多いです。
「なんとなくの感覚」でうまくいってしまうこともあるかもしれませんが、本来はきちんと戦略を考えた方が、再現性も高くリスクも減らせます。
輸入総代理ECモデルは「事業を資産として設計する」という考え方を多くの方に届けたいと思っています。
単に物を売るのではなく、売却まで含めたストーリーを一緒に描けるパートナーでありたいです。
挑戦者への熱いメッセージ
記者:畑中
最後に、これから挑戦する経営者・起業家の方へメッセージをお願いします。
山本氏
もし今、挑戦すべきか迷っているなら、やらない後悔よりやった後悔を選んでほしいです。
もちろん、挑戦すれば必ずうまくいくわけではないですし、失敗することもあります。ただ、実際に動いてみて初めて見える景色や出会える人、そして得られる学びがあります。
私も会社を辞めるときに心配される声が多いなかで、応援してくれる方がいました。背中を押してくれる人の存在は本当にありがたかったです。
だからこそ、私は挑戦する人の背中を押せる存在でありたいです。無理に進めるのではなく、一緒に考えながら前に進めるようサポートしていきたいと思っています。
記者:畑中
本日は貴重なお話をありがとうございました。